■1年1ゴールの“壁”を打破したい
今季、ここまでのJ1リーグ戦での得点数は「1」。そのほか、ACLEでは上海申花とのラウンド16第2戦で、豪快なミドルシュートを決めているが、それを合わせても公式戦ゴール数は「2」。この数字を見て“意外に少ない”と思われた方が多いと思われるが、それほどに得点に近づいている場面が多い証でもある。
もっと点数が取れそうな匂いがしていると本人に投げかければ、「バンバン取りたいですけどね、アシストもそうですけど。なんか(1年に)1点しか取れないんで、狙っていきたいですね。もう願ってます」と、気持ちが高まっていることを明かす。今年を入れてプロ入り後の4年間で決めたリーグ戦のゴール数は「1」ずつ。佐々木は、早くその“壁”を打破したいのだ。
一方で繰り返しにはなるが、得点チャンスはかなり強まっている。その背景にあるのは何か。佐々木によれば、2つあるという。もちろん、技術的な要素は強く、「向上しましたかね、多分。毎日ここでやってるんで、うまくなると思いますけど、それを試合でもしっかり出せるようになってきました」と言う。
そして何より大きいというのがメンタルだ。昨年から佐々木に何度か好調の要因を聞くと、「メンタル」という言葉を口にしてきた。では、そのメンタル変化とはどのようなものなのか。深堀り聞いてみると、ここまでの佐々木がプレーしてきたポジションの遍歴と、そして、受けた指導が背景にあるという――。
(取材・文/中地拓也)
【「その2」に続く】