■日本の「パスポート」の力
ところが、いよいよ僕の番になってパスポートを見せようとすると、入国審査官は“菊の紋章”の表紙だけ見て「はい、よしっ」いうジェスチュアを示します。それで、すべて終わりでした。
日本のパスポートがどれだけ信用されているかを実感しました。
ちなみに、“菊の紋章”は天皇家のもの。パスポートの表紙には、各国の国章が印刷されていますが、日本国には国章がないので天皇家の紋章で代用しているのでしょうか?
さて、日本国のパスポートの信用度は高いのですが、国によっては今でも入国ビザ(査証)が必要になります。パスポートは日本国が「この人は日本人なので、何かあれば日本が責任とります」と保証するもの。一方、ビザは相手国が「この旅券は正規のもので、持ち主はたしかに本人だ」ということを証明するものです。
一般的にビザは出発前に取得すべきもので、日本国内の大使館や領事館、ビザ・センターなどで取ってから出発します。国によっては、到着した空港で入国審査の直前に取得できる「アライバル・ビザ」というものもあります。
最近ではビザが不要な国も多くなりました。たとえば、中国や韓国は日本人の場合、ビザ免除です。