
イタリア・セリエAのフィオレンティーナは、来季の新ユニフォームを発表した。現代的でありながら、1990年代の「黄金時代」を彷彿とさせるデザインに、多くのファンが称賛の声を上げている。
現在のセリエAは、世界最高峰のリーグとは言えない。巨額の資金で世界中から名手を呼び寄せるイングランドのプレミアリーグやスペインのラ・リーガに覇権を譲り、随分と時間が経つ。
だが直近の10シーズンでは、欧州ナンバーワンを決めるUEFAチャンピオンズリーグの決勝にイタリア勢が3度進出している。かつて世界を席巻したカルチョの伝統を、懸命に守り続けている。
そうしたCLファイナリストが生まれるのも、国内での厳しい戦いがあってこそ。底力を見せているクラブのひとつが、フィオレンティーナだ。
1990年代には、アルゼンチン代表ガブリエル・バティストゥータ、ポルトガル代表ルイ・コスタ、ドイツ代表シュテファンエフェンベルグ、ドイツ代表ヨルク・ハインリヒと、世界最高峰と言われたセリエAの主役の一角として、世界中からスター選手を集めていた。
スクデット獲得はならなかったが、コッパ・イタリア優勝や、1999-2000シーズンのCLではその2シーズン前に無敗優勝を果たしたアーセナルをウェンブリーで破るなど、欧州でも存在感を見せつけた。