■「難しくなる」Jリーグ勢の優勝
だが、大金を手にして喜んでばかりいて良いのだろうか?
「サウジアラビアでの集中開催」というのはスポーツ的に見て、明らかに公平性を欠いている。この方式が続く限り、Jリーグ勢の優勝(クラブW出場)は難しくなるだろう。
スポーツにとって「公平性」は最も重要な要素だ。「巨額の賞金が手に入るのだからサウジアラビア開催もやむを得ない」と考えるとすれば、それはカネのために魂を売ったことになる。日本サッカー協会やJリーグは、韓国や中国、オーストラリアなどを糾合して大会方式の見直しを求めるために声を上げるべきであろう。
川崎が決勝で敗れた後なので、大会方式について声高に主張することが「言い訳」のように取られかねないとして遠慮するのは、これはきわめて日本的な考え方だ。
川崎が優勝していようが、準優勝に終わろうが、あるいは準々決勝で惨敗を喫していようが、要求すべきことは要求すべき。いつまでも、AFCを牛耳る中東諸国の言いなりになっていて良いわけはない。