
FC今治が、J2リーグで3位に浮上した。「2人のヴィニシウス」による逆転ゴールに、称賛とともに困惑の声が広がっている。
快進撃と言っていいだろう。今季初めてJ2を戦う今治は、開幕戦こそ落としたものの、その後は無敗。4月26日に行われた第11節に勝利すると、自動昇格圏にいる3位のRB大宮アルディージャに勝点3差に迫る3位へと浮上した。
ただし、簡単に3ポイントを手にしたわけではない。レノファ山口FCに先制され、後半30分までは得点を奪えずにいた。そこから2ゴールを奪って、逆転勝利を飾ったのだ。
しかも逆転ゴールが決まったのは、アディショナルタイムに入る直前の後半44分のことだった。2人のブラジル人選手が大きな働きをした。
右サイドでのスローインから始まった攻撃で、鮮やかにゴールを奪った。シンプルにボールをつなぎ、柔らかいクロスからヘディングで逆転ゴール。その際のアナウンスが振るっている。
「クロス、ヴィニシウス。合わせたヴィニシウス、フィニッシュ。2人のヴィニシウスで取りました!」
そう、背番号10を背負うマルクス・ヴィニシウスがクロスを上げ、8分前に交替出場したばかりのヴィニシウス・ディニスがゴールを決めたのだ。
マルクス・ヴィニシウスは2022年に今治に加入し、昨季はJ3で19得点とJ2昇格の原動力に。ヴィニシウス・ディニスは期限付き移籍で今季から今治の一員となり、これがうれしい来日後初ゴールとなった。