
J3ヴァンラーレ八戸のホームスタジアムの様子に、驚愕の声が広がった。クラブは「味方」と呼んでいるが、果たして……。
東北に新しい風が吹くかもしれない。八戸は現在、J2昇格プレーオフ圏内となる6位につけるテゲバジャーロ宮崎と勝点2差の9位につけている。しかも八戸は、他チームよりも消化試合が1つ少ない。もしもその一戦で勝点3を得ていたとしたら、勝点17で3位の鹿児島ユナイテッドFC、4位のツエーゲン金沢とポイント数では並ぶことになる。
その大事な一戦が4月27日に行われる。運営上の理由でまだ開催されていなかった今季第1節を、金沢をホームに迎えて戦うのだ。
その開幕節の盛り上げに、クラブも力を入れている。新グッズなどの発売を、SNSで発信している。
中でも目を引いたのが、キックオフを待つプライフーズスタジアムの様子だ。
同スタジアムは2016年にこけら落としを迎えた、比較的新しいスタジアムだ。2011年に起きた東日本大震災を教訓に、津波の際の避難施設として一時避難所や備蓄倉庫を備えるなど特色のあるスタジアムでもある。
また、海岸線から1kmほどにある同スタジアムは、海からの強い風が吹くことでも知られる。だがクラブは、見方によっては難点に見えるものさえ力に変え、試合中にSNSでスタジアムの風向きや風力を伝え、「風パートナー」としてスポンサーの名前とロゴを掲出するなどしてきた。
今回の第1節でも行われるはずだが、早くも前日からスタジアムの様子をSNSに動画で投稿した。その様子は、すさまじいものだった。
動画の中で、大型スクリーン近くにあるブルーシートがはためいている。投稿によると、風速は秒速10.1mであるという。
ブルーシートは、大暴れしていると表現した方がいいくらいだ。クラブはその様子を伝える動画に「風を味方に。」との文言を添え、上昇気流につながることを期待している。