■日本が「アジアで消える」日
U-20の大会でも、日本は初戦でタイに3対0で勝利して順調なスタートを切ったが、2試合目ではシリアと点の取り合いとなって2対2の引き分けに終わり、グループリーグ突破を懸けた韓国戦では内容的には韓国を圧倒し、前半のうちに神田奏真のゴールで先制しながら、2点目が取れないでいると、後半のアディショナルタイムに同点とされてしまった。
そして、ワールドカップ出場権がかかった準々決勝でも、イランに対して優勢に試合を進めながら1対1の引き分けに終わり、PK戦で勝利してなんとかベスト4とワールドカップ出場権を獲得したものの、準決勝ではオーストラリアに完敗で終わってしまう。
日本はこの大会では5試合を戦って1勝3分1敗の成績。やはり、ワールドカップ出場権を獲得できたことは幸運だったと言わざるを得なかった。
2つのカテゴリーのアジアカップで、同じような現象が連続して起こったのである。
とすれば、これは偶然ではあるまい。たまたまのチーム事情によるものでもない。何か共通した原因があると考えるべきであろう。
その辺りを、真剣に考えておかないと、いずれ、日本がアジアカップで敗れて年代別ワールドカップ出場権を逃がす事態を招いてしまう。ヨーロッパや南米、アフリカの強豪国の同年代の代表と真剣勝負の場で戦うことができる年代別ワールドカップというのは、日本のサッカーの将来にとって重要なもののはず。
アジアカップで勝ち切るための方策を今のうちに考えておくべきだろう。