■気になる「試合間隔」と広大な国土
気になるのは「試合間隔」である。これまでのワールドカップでは、グループステージの試合間隔は、「中5日ないし中4日」だった。今回も大半のチームがこの日程が保証されているが、AからLの全12グループ中、I、K、Lの3組は、2試合目と3試合目のインターバルが「中3日」しかない。
大会組織委員会は、会場を「東・中央・西」の3ゾーンに分け、グループステージではできるだけ同じゾーン内で試合ができるよう日程を組んでいるという。広大な北米大陸全体に広がる16会場は、緯度で30度(最北がバンクーバーの北緯49度16分、最南がメキシコシティの北緯19度26分)、経度で52度(最西がバンクーバーの西経123度7分、最東がボストンの西経71度4分)もの広がりがある。バンクーバーとメキシコシティ間の距離は4000キロ近くになる。時差も、東西で4時間ある。移動による負担をできるだけ減らそうという狙いだった。
それでも12グループのうち半数以上の7グループでは「ゾーンをまたぐ」形での試合を強いられる。1つのゾーンで試合ができるのは、C組(東ゾーン)、アメリカが入るD組(西ゾーン)、F組(中央ゾーン)、G組(西ゾーン)、I組(東ゾーン)だけにすぎない。