
偶然ではあるが、J1リーグ第9節の町田ゼルビア戦を前に長谷部茂利監督に最終ラインの選手の起用について聞いていた。ボランチや前線の選手は入れ替えもある中で、4バックの選手は三浦颯太、丸山祐市、高井幸大、佐々木旭の4人で固定されていることが多かったからである。
長谷部茂利監督の答えはこうだ。
「一瞬のズレやボタンの掛け違いで簡単に失点するんですね、最終ラインって。だから簡単に、頻繁に変えられないんですよ。 4枚でも5枚でも3枚でも、すごく大事なところ。途中で変えるのはすごく難しいですね。ポンと入って最初の1分・2分で失点につながっちゃうズレがある時がある。それは前(のポジションの選手の交代)だったら”あのシュート入らなかった””パスが通らなかった”で済むんですけど」
現在の長谷部フロンターレは1試合ごとに「無失点・複数得点」を目標に掲げている。無失点という高いハードルをしっかりと乗り越えていくうえで、まだチームとしての積み重ねをしている中では変えにくいという考えがあるようだ。
これも偶然ではあるが、長谷部監督が話すように、ジェジエウの負傷交代直後の最初のプレーで、川崎は失点を喫している。ここまで失点の少ないチームが、簡単にゴールネットを揺らされてしまったのだ。
試合後の車屋は自身に矢印を向けたが、今回たまたま車屋が難しい立場になっただけで、今後もこのようなスクランブル交代と、直後の難しさはある。試合に入って最初のプレーがロングスローだったことも影響しているかもしれないが、それも含めてチームとして積み重ねていかなければいけない。