■求めたかった成功体験
その上海申花との第2戦は、長谷部茂利監督率いる今季のフロンターレにとってベストゲームとも言えるものだった。立ち上がりから積極的に前に出ると、前半のうちに1点をもぎ取る。
後半も次々と加点し、終わってみれば4-0。長谷部フロンターレが4点を奪ったゲームこれが今季3度目で、その残り2回となるACLEグループステージ・浦項スティーラース戦やJ1リーグ開幕節・名古屋グランパス戦よりも攻撃面での主導権を握っての試合内容となった。
4月から5月にかけて行われるサウジアラビアでのACLEファイナルステージを制してアジア王者になるためには注目度や暑い環境、一発勝負も含めての緊迫した中、中2日や中3日で3連勝する必要がある。それを念頭に踏まえたうえで、この岡山戦ではほぼ同じメンバーで挑んで勝利という結果をつかみ取る成功体験をしておきたかった。
では、この岡山戦では何が苦戦となったのか。芝の問題もあるが、もう一つ、選手から出てきたのが「間延び」という言葉だった――。
(取材・文/中地拓也)