【川崎、J1初挑戦・岡山への苦戦で浮かび上がった新チーム作りの課題とは(1)】今季ベスト・ACLE上海申花とほぼ同じメンバーも攻守に苦戦。ACLEファイナルを見据えて求めたかった成功体験の画像
川崎フロンターレはファジアーノ岡山と引き分けに終わった 撮影:中地拓也

 強い雨に見舞われた「JFE晴れの国スタジアム」のピッチで、川崎フロンターレの選手は苦しんでいた。ファジアーノ岡山の本拠地に乗り込んで迎えた2025年3月16日の第6節、滑る芝の上でコントロールに苦しむばかりか、何度もチャンスを与えた。特に前半はシュート数でも流れにおいても、大きな差が開いた。

「結果・内容ともに良くなかったと言わざるを得ない」
 長谷部茂利監督が記者会見で開口一番こう話せば、続いて部屋に入った木山隆之監督は「勝点1ではやっぱり物足りない」「こういう自分たちが優勢に戦えているゲームで、しっかり3ポイントを取れるように前進して向上していくことはやっぱり大事」などと話すように、スコアレスの結果に対して対照的な受け止め方となる90分だった。
 川崎としては直近の試合から中3日。ホームでACLEラウンド16の第2戦・上海申花戦を終えてからのアウェイゲームで心身ともに疲労している事実はある。1点ビハインドを覆さなければ、アジア王者の夢が途絶えるというプレッシャーの中で戦ったのだ。
 それに対して岡山は8日に通常のJ1第リーグ戦を終えてから中7日だから、そのコンディション差は間違いなくある。それでも、アジア王者を目指すのであれば、中3日でほぼ同じメンバーで勝ち切りたかった。

  1. 1
  2. 2