
J1リーグ史上で最年少記録を更新した15歳のデビューの瞬間に大きな注目が集まった。
3月1日にカシマサッカースタジアムで行われたJ1リーグ第4節、鹿島アントラーズ対FC東京戦の後半38分、ピッチ脇に背番号53のMF北原慎が立った。2009年7月7日生まれの北原は現在、中学3年生。ひと回り以上も違う38歳のDF長友佑都に肩を叩かれ、MF高宇洋に代わってのピッチイン。15歳7カ月22日でのJ1デビューとなった。
東京都杉並区出身の北原は、JACPA東京FCからFC東京U―15むさしに加し、昨季は飛び級でFC東京U―18でプレー。左右両足での正確なキックと優れたサッカーIQ、中盤の中央、サイドを問わない万能性も武器にメキメキと頭角を現し、2月14日に2種登録されると前節の名古屋グランパス戦でベンチ入りを経て、この日が初出場。久保建英の16歳5カ月22日のクラブ記録、さらに森本貴幸の15歳10カ月6日のJリーグ記録を21年ぶりに更新した。
3−4−2−1のダブルボランチの一角に入った北原は、まずは左サイドで守備対応。その後、中盤の低い位置で首を振りながらポジショニングし、ファーストタッチで相手の逆をとるターンから前を向いて前線へ鋭い縦パスを送った。このパスは結果的に相手DFにカットされることになったが、堂々のプレーを披露して今後の明るい未来を予感させた。