苦戦した「根本的な原因」と痛かった「準決勝の変更」、ワールドカップ上位進出に「必要なこと」【アジア杯ベスト4、サッカーU‐20日本代表が示した「一筋の光明」と「W杯本戦の宿題」】(2)の画像
U‐20日本代表の大関友翔(写真)のシュートは、惜しくもクロスバーに嫌われた。撮影/中地拓也

 U-20日本代表はU20アジアカップで準々決勝を突破し、年代別ワールドカップへの出場権を得た。一方で、続く試合では決勝進出を逃した。この大会で見えた「一筋の光明」とワールドカップ上位進出に向けての「今後の課題」について、サッカージャーナリスト後藤健生が現地リポート!

■「得点力不足」という現実

 ただ、攻撃を繰り返しても、それが得点につながらないところが、今大会のU-20日本代表の苦戦の根本的な原因(後半に投入された大関友翔のシュートがクロスバーに当たるなど不運もあったが)。

 痛恨の引き分けとなってしまったシリア戦でも日本はポゼッション、シュート数ともに相手を大きく上回っていた。また、韓国戦、イラン戦でも日本がボールを握って攻める時間が圧倒的に長かった。しかし、韓国戦もイラン戦も1点しか取れず、不用意な失点もあって、ともに引き分けに終わってしまったのだ(イラン戦は「PK戦勝利」であり、試合自体は引き分け)。

 シリア戦、韓国戦、イラン戦。いずれかの試合でしっかりと点が取れていれば、途中でターンオーバーを使うこともできただろうし、延長戦で疲労を溜め込むこともなかったはずだ。

 守りを固めてくる相手に対してどう崩して、どうやって得点につなげるのか…。そうした攻撃の組織を作れていなかった。それが今大会の日本チームだった。

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