■僧侶の頭の上に「ドローン」
――坊さんたちは大金持ちで、外車を何台も持って、これ見よがしに乗り回している。宗教法人だから税金は払わずにけしからん! ドローンがなまぐさ坊主どもの頭の上に落ちればよかったんだ……。
というわけである(言っておきますが、これは僕が言っているのではありません。地元のおっさんたちの意見を紹介しているだけですので、お許しください)。
そんな会話を聞いたおかげで、翌日の見物も一層、身が入ることになりました。重要文化財の山門の上に登って見下ろすと、ウィークデー(水曜日)の昼前だというのに大変な人出です。そして、本堂前には大きな柱が立っていました。
「ああ、あれが回向柱ね」と見ていると、赤や紫の派手な衣を身にまとった坊さんがやって来ます。立派な体格で、貫禄あるありがたいお姿を見て、前夜のおっさんたちの会話を思い出し、「いい物を食っているんかいな?」という邪(よこしま)な想像も掻き立てられました。
山門の横には、「無人飛行機の操縦、撮影、飛行を固くお断りします」という立て看板も立っていました。ありがたいことです……。