
巨額のマネーが動くサッカー界。だが、どんな大金にも、心を動かされない選手がいる。サッカージャーナリスト大住良之は、サッカー日本代表・三笘薫の「決断」にエールを送る。
■サッカー選手の「至高の夢」
現代のサッカー選手たちの最大の目標は何だろうか。
世界最高レベルのイングランドのプレミアリーグでの活躍だろうか。クラブとして臨む最高峰の大会であるUEFAチャンピオンズリーグ優勝だろうか。そして何よりも、代表チームでプレーするワールドカップは、誰にとっても至高の夢にちがいない。
しかし、その一方で、とにかく大金を稼いで家族や親族を幸福にしたい、そのためであれば、チャンピオンズリーグやワールドカップの「栄誉」など自己満足に過ぎないと思っている選手も案外、多いのかもしれない。それはそれでひとつの「生き方」であり、非難すべきものではない。
だが三笘はそうではない。明らかに「日本人サッカー選手として最高のところに到達したい」という思いを持っている。だからプレミアリーグで優勝争いをし、チャンピオンズリーグを制覇できる可能性を持ったクラブでのプレーを願っているはずだ。ブライトンでそれがかなわなければ、プレミアリーグ内での「ステップアップ」を狙うかもしれない。アルヒラルからの誘いには見向きもしなかった三笘だが、今夏プレミアリーグの優勝争いをするクラブ(=チャンピオンズリーグ優勝の有力候補)に移籍する可能性は十分ある。