■松本氏との役割分担
川崎では樋口創太郎コンディショニングコーチに加えて松本圭介アシスタントコンディショニングコーチも入閣しており、選手にとっては厚い体制となる。
それだけに樋口氏も、「体と頭が二つあるので、それをより効率的に活用するといったら失礼ですけど、お互いの強みをどうやってより生かしていくか。そこをどうコーディネートするかも、僕に課せられたプラスアルファの役割だと思っています」と話す。
シーズンが始まれば変化していくというが、現時点では、全体に対してのウォーミングアップやフィジカルトレーニング、いつ強度を上げる・下げるなどのプログラミング、そしてGPSのチェックは樋口氏が行うという。
対して松本氏は、より個にフォーカスした体の使い方や、練習のウォーミングアップに始まる前のセルフのプレアップに挑む。さらに松本氏には、「個々にフォーカスした課題を抽出してもらって、それに必要なエクササイズを提供してもらいたいです。それに加えて、今後、まだプロキャリアが浅くて何を自分の中のルーティンとしていいのか見出せていない若手選手に、プロとして必要なルーティンというのを彼から提示してもらうというところも期待したいです」とイメージを膨らませている。
今季の川崎は居残りトレーニング(クラブの中では自主トレ)の時間も長谷部監督が決めて挑んでいるほか、オフのタイミングもこれまでとは違うものとなるなど、昨年までとは大きく変わる。
怪我を予防してチームとしての選択肢を最大化する――このミッションの中心に、樋口創太郎コンディショニングコーチがいる。
(取材・文/中地拓也)