今年10月に開場したV・ファーレン長崎の本拠地PEACE STADIUM Connected by SoftBank(ピーススタジアム)ならではのゴールセレブレーションが話題になった。
11月10日に行われたJ2リーグ最終節で、長崎はホームに愛媛FCを迎えた。勝てばJ1自動昇格圏内浮上の可能性があった試合で、長崎は序盤から攻勢を仕掛け、前半14分にマテウス・ジェズズ、同46分と後半5分にマルコス・ギリェルメがゴールを決めるも、2失点して3-2と追い上げられた。その展開で迎えた後半30分だった。
自陣中盤で奪ったボールを受けたマテウス・ジェズズが力強いドリブルで持ち上り、左サイドの裏へスルーパスを送る。そこに後方から全速力で走り込んだ松澤海斗が右足でゴールに流し込み、見事なカウンターアタックを完結させた。
その直後だった。ゴールを決めた松澤は、倒れ込んだ状態からすぐに立ち上がると、ゴール裏の長崎サポーターの元へ駆け寄ってジャンプ一番、最前列の前にある手すりの部分に飛び乗り、ピッチ方向を向いた状態で“着席”したのだ。
すぐさま松澤の元に長崎サポーターが駆け寄り、腕を組んだ状態で笑顔を見せる23歳MFを祝福し、肩や背中、頭などを、叩いて撫でての揉みくちゃ状態。ゴール裏最前列からピッチまでの距離が日本最短の約5mという売り文句を持つピーススタジアムでのみ可能と言える”着席セレブレーション”だった。