■「いつもと違うチャレンジになるけど、後悔したくない」

 対する川崎は戦線離脱中のキャプテン、MF脇坂泰斗に代わってリザーブのFW小林悠が出場。ゲームキャプテンはFW山田新が務め、システムも[4-2-3-1]から、小林と山田を2トップに置く[4-4-2]にスイッチしていた。
 さらに10月に退任を発表し、8シーズンもの長期政権にピリオドを打つ鬼木達監督は、後半の45分に臨むうえでのアプローチも変えた。小林が言う。
「オニさん(鬼木監督)とコーチングスタッフが、いつもより強度の高いウォーミングアップにしてくれました。チームの全員がスタートから非常にいい入りができたのは、これまでとは違うやり方で準備をしたおかげだと思っています」
 具体的には先発組とリザーブ組が分かれるケースが多いウォーミングアップを、マークする選手をつけた、試合さながらの激しいものに変えた。小林が続ける。
「昨日のうちには、そうすると言われていました。オニさんらしいというか、試合前のミーティングでも『アップも含めていつもと違うチャレンジになるけど、後悔したくないと。勝つための可能性を少しでも上げたい』と。オニさんの言葉で僕たちのテンションも上がりましたし、勝つために絶対に手を抜かない、というオニさんのイズムが僕たちにも伝わったなかで、本当にいい入りができたと思います」

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