■「実業団の時代」から「クラブの時代」へ

 日本のサッカー界では、第2次世界大戦前は大学のチームが最強の存在で、関東と関西の2つの大学リーグがトップリーグとして君臨していた(東西の優勝大学同士の対戦が「最高峰の戦い」と言われていた)。

 しかし、戦後になると、次第により年齢層の高い実業団チームの実力が上がっていき、1964年の東京オリンピック終了後に発足した実業団チームによる日本サッカーリーグ(JSL)がトップリーグの地位を確立。大学チームの天皇杯全日本選手権制覇は、1966年1月の早稲田大学が最後となった。

 そのJSLも次第に低迷する。そして、JSL発足から30年弱が経過した1992年には、社団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)が発足。選手もクラブも完全プロ化することになった。

 その後は、Jリーグ加盟のプロクラブが日本最高の存在となり、あるいは将来のJリーグ加盟を目指す地域密着型クラブも台頭し、「実業団の時代」から「クラブの時代」に変わってきていたのだ。

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