■「プレーでチームを引っ張っていますけれども」

 バフェティンビ・ゴミスは1985年の8月に、フランスのラ・セーヌ=シュル=メールで生まれた。海に面して潮風が香る街だけに、ゴミスはその実力と冒険心を外へと向けた。ASサンテティエンヌやオリンピックリヨンといったフランス国内のチームで活躍すると、イングランドやトルコ、そして、サウジアラビアへと活躍の場を広げたのだ。

 そして、その勢いのままに川崎フロンターレに所属したのが昨年8月のこと。東京湾に面する川崎市に降り立った。

 サッカーフランス代表としても得点を記録しただけでなく、ACLで得点王を獲得するなど、ストライカーとしての経歴はまさにワールドクラス。そんな選手が、川崎のストライカーについてどう感じているのか。

 まず答えたのは、山田新について。「今、プレーでチームを引っ張っていますけれども、技術的なところだけでなく、彼が持ってる強いパーソナリティやリーダーシップの部分をどんどん前面に出して行くべきかなと思っています」と話し、メンタル面での強さを説く。

「川崎の選手たちは非常に技術レベルが高く、素晴らしい選手たちが多いのですが、勝利に対する執着心であったり自分のキャラクターを前面に強く出すというところが、少しおとなしい部分もあるので、彼のそういった強い姿勢が他の選手にも伝わることで、さらにクラブが大きく成長できる。彼にはそういった部分をこれからも意識して、成長していってほしい」

 山田がピッチ上で見せるパッションが、ゴミスの心をも掴んだ。そしてその熱さは、チーム全体をより高み引き上げるという。

  1. 1
  2. 2
  3. 3