■3年前と比べて「ケタ違い」のチーム力
――どのような点がハマったのでしょうか。
大住「中国が引いて守ってくるのに対して、サイドに2人ずつ置いて突破させて、活路を見出そうとしたんだよね。相手が蹴ってくるロングボールに対しては、背が高くてヘディングの強い選手が3人並んでいれば、問題はないと考えた。要は、試合を読み切った結果が、ああいう形になって出たんじゃないかなと思う。
もちろん、森保監督自身が言っていたように、全然練習できない選手もいた3年前と違い、選手のコンディションは悪くなかった。選手の移動など、いろいろな努力の結果でもあると思うけど、相手のやり方を予想して、こういう試合にしたのは森保監督の力だなと思った。森保監督、えらい!」
後藤「僕が一番感じたのは、3年前と比べてチーム力がケタ違いに上がっているということ。3年前のオマーン戦は、最後に無理して仕掛けて負けたけど、0-0で引き分けても仕方ないな、という内容だった。でも今回は、完璧に試合をコントロールしていた。
2点目が入るのが少し遅かったけど、前半のうちにリードを広げて、後半に追いつこうと考えていた相手の心を折った。
一部ではそうじゃない選手もいたけど、全体的に個々の動きは非常に良かった。試合の3日前に全員が帰国できたのも大きかったけど、やはり3年前とは選手の格が違っている。何しろ、欧州各国リーグのトップクラスのクラブに所属する選手が何人もいて、さらにレギュラーを張っているわけだからね。
選手個々の能力もはるかに上がっているし、そのメンバーも監督も変わらないことで、積み上げもある。チームとしても安定性が増していて、3年前とは全然違うチームだと感じたよね。前回は、新しいクラブへの移籍や新シーズンを前にしての不安があって、代表活動に集中できていない感じもあったけど、今は違う。
南野拓実はモナコの月間MVP候補だし、スタッド・ランスは伊東純也なしではやっていけない。そんな選手ばかりだからね。皆、安心して代表活動に専念している。3年前からはチームのレベルが上がったと、一番強く感じたね」