【J2「杜の都激突」】ベガルタ仙台、ボランチ長澤和輝の左足一閃ミドルが清水GK権田修一を破って決勝点 ハードワークと新戦力も生きる攻撃の形【戸塚啓のJ2のミカタ】(2)の画像
首位・清水相手に決勝点を決めたMF長澤和輝(写真は名古屋時代) 撮影:中地拓也
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■仙台は電光石火の先制!

「杜の都」が、歓喜に揺れた。

 J2リーグ第25節が8月3、4日に行なわれ、6位のベガルタ仙台は3日、首位の清水エスパルスをホームに迎えた。清水との勝点差は「14」で、仙台はこれ以上離されるわけにはいかない。

 7月中旬からの中断を経て、およそ3週間ぶりの試合となる。各チームともに新戦力を補強しているなかで、仙台は7月1日加入の實藤友紀が4バックの右CBに入った。負傷者が出ている左SBに出場停止明けの高田椋汰が入り、大卒1年目の有田恵人が右サイドハーフで初めてスタメンで出場する。山口から移籍加入のFW梅木翼はベンチスタートだ。

 いくつかの組合せが試されてきた前線は、FWエロンが4月3日以来17試合ぶりに先発した。彼とコンビを組むのはMF郷家友太で、中島元彦は4-4-2の左サイドに入った。

 清水のホームに乗り込んだ4月の第11節で、仙台は「まったく面白くない前半」(森山佳郎監督)を過ごした。前半は積極性が感じられず、16分に先制された。54分にも失点し、65分に1点返したものの、83分に突き放された。アディショナルタイムの得点で追いすがったが、2対3で敗れた。

 この日は違った。序盤からアグレッシブに戦っていく。4分には有田、右SB真瀬拓海、ボランチ松井蓮之が右サイド深くで圧力をかけ、ルーズボールがエロンにわたる。背番号98が中島へつなぐと、ペナルティボックス正面外からのシュートが右ポストを叩いてゴールへ吸い込まれた。電光石火の先制弾である。

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