■成し遂げた快挙

 アイデアを生かしたこの応援に、U―23サッカー日本代表もピッチで応える。3月の親善試合で完敗した相手に躍動すると、スコアレスのまま迎えた後半37分に山本理仁が決勝弾を記録。山本の嗅覚だけでなく、苦しい時間での細谷真大の攻めの姿勢など、多くの選手が献身的な動きを見せたからこそ生まれたゴールだった。

 この勝利で、大岩ジャパンは決勝トーナメント進出を決める。日本代表としてオーバーエイジを呼ばなかったチームとしては初めての快挙である。

 経験のある選手を組み込むことはできなかったが、このチームには偉大なサポーターがいる。観客席とピッチの上とが融合し、このまま栄光への道を突き進む。

(取材・文/中地拓也)

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