【代表で昨年は7点、今年はすでに5点…上田綺世の可能性とFW争い(2)】「ライバル意識はないし、仕事をしたかしないかだけ」。それぞれの特徴を出し合い、競争の新境地への画像
シリア戦でプレーするサッカー日本代表の上田綺世 撮影:中地拓也

 2022年カタールW杯ではコスタリカ戦1試合しか出られず、仕事らしい仕事が全くできなかった上田綺世。「5大リーグにいる(堂安)律や薫(三笘=ブライトン)君の領域に自分も早く辿り着かないといけない」と当時の彼は危機感を募らせていた。

 そこから昨季所属したセルクル・ブルージュで22ゴールを叩き出し、1年でステップアップに成功。今季はオランダの名門・フェイエノールトでUEFAチャンピオンズリーグ(CL)も経験した。

 シーズン序盤は適応に苦しみながら、環境適応や戦術理解が進んだ終盤にグッとギアを上げ、得点数を伸ばしたという流れは、両クラブで共通する形。フェイエノールトでは、来季からリバプールで指揮を執るアルノ・スロット監督の細かい戦術やFWの動きを具現化するために模索を続け、4月以降はそれをこなせるようになった。その成長が日本代表での得点アップ、多彩なプレーにつながっているのは間違いないだろう。

「ポストプレーに関しては、多少の苦手意識みたいなのなんは薄れたかなという程度ですね。自分的にはクオリティはまだまだですし、イメージするポストプレーの質やタイミングがまだつかめていない。でも今後もそういう仕事は数多く求められる。失敗を重ねて経験を積みたいと思っています。

 今季のフェイエでは、そのポスト役のしごと得点のバランスが一番苦しんだ部分。ビルドアップに参加しながらゴール前で結果を残すことがすごく難しかった。そこはまだ模索中ですけど、ポストプレーが安定すれば、ゴールも見えてくるかなと。いろんなところに調整していきたい」と本人はやるべきことがより明確になったと明かす。

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