■「町田はやるべきことがハッキリしていて」
36分の2点目も、アクシデントでボランチに入っていた名古新太郎への左SB安西幸輝の横パスがズレ、下田北斗にカットされたのが発端。下田が左サイドに出した際、須貝英大が足を出したものの奪えず、ナ・サンホからバスケスに展開され、またもデュークに決められてしまった。
「メンバーは変わりましたけど、実際やられているところは自分たちのミスだったので、(メンバー交代は)失点に影響していない」と佐野海舟は前向きに語ったが、連携連動がスムーズに行かず、前への推進力も出せなかったツケがミスという形になって表れたという見方もできる。そこは控え組がズラリと並んだ町田との大きな違いと言うしかない。
「町田はやるべきことがハッキリしていて、それをみんなが徹底している。本当に誰が出ても同じチームを作れていて完成度が高いと思います。自分たちは出ている選手が出れてなかった選手を生かしたり、動かさないといけなかった」と佐野は古巣との差を痛感。レギュラー陣がサブメンバーを統率し、よさを出させる力も足りなかったと反省していた。
「町田のようにメンバーが変わってもやるべきことができているのが”あるべき姿”。誰が出ても勝てるチームが一番重要なので、勝てなかったのは自分の実力だと思います」と久しぶりに先発のチャンスを与えられた須貝も伏し目がちに語ったが、選手層の薄さという今季頭からの課題を鹿島は改めて再認識させられたと言っていいだろう。