オランダ1部のPSVアイントホーフェンが、来季のアウェイユニフォームを発表した。その独創的すぎるデザインに、混乱の声が広がった。
PSVは、オランダでも有数の名門クラブである。国内リーグ優勝回数はアヤックスにトップを譲っているが、第2位となる25度のリーグ制覇を誇る。その最新のタイトルが、今季のエールディビジ優勝である。
今シーズンは、圧倒的な力を見せつけていると言っていい。あと1試合を残しているが、ここまでの33試合で奪ったゴールは108得点にも上る。2番目に得点数の多いフェイエノールトに、22ゴールもの差をつけている。失点数も最少の20失点と、プラス88という得失点差は驚異的だ。
リーグ優勝も決め、クラブはすでに来シーズンを視野に入れている。UEFAチャンピオンズリーグへの出場権も手にしており、新シーズンへ向けて期待は高まるばかりだ。
クラブに携わる人々のそうした思いを汲み取るように、PSVは来季のアウェイユニフォームを発表した。未来を見据えつつも、伝統も大事にしたデザインであるという。
モチーフとなっているのは、「真夜中のテレビ」だ。日本でもテレビ番組放送終了後に流され続ける、カラフルなテストパターン映像である。この「テレビ」こそ、PSVの過去と未来をつなぐものだという。
PSVはもともと、アイントホーフェンに本拠を置く世界的な電機メーカー『フィリップス』のスポーツクラブとして誕生した。そのフィリップスとクラブの発展に寄与したのが、テレビだったのだという。
テレビは、フィリップスにとって大事な商品だった。またテレビは、試合を放送することで、サッカーの人気拡大にも貢献してきた。その両者、さらに過去と未来をつなぐのが、今回発表されたユニフォームなのだ。
ベースは黒だが、胸元には色鮮やかなラインが横切る。単色ではなく、まさにテレビのカラーバーのようにさまざまな色が使用されている。
その下部にも、テレビのノイズを示すかのように、いくつかのラインがデザインされている。相当に独創的なユニフォームができあがった。