J1川崎フロンターレのFW小林悠が、J1第10節で偉業を達成した。あるレジェンドを超えたのだが、その本人から祝福メッセージが届き、見た人を驚かせている。
小林のプロキャリアは、今季で15シーズン目に入っている。川崎一筋のその長いキャリアで、多くの記録と、記憶に残る仕事を成し遂げてきた。
まずは何と言っても、クラブのJ1初優勝への貢献だろう。歴史を刻んだ2017年、自身もリーグ戦23得点を挙げて、リーグの得点王と最優秀選手に輝いている。
今年9月で37歳になる小林も、近年は先発出場の機会が減ってきている。それでも、まだまだ必要な戦力であることを、4月28日のJ1第10節サンフレッチェ広島戦で証明した。
第9節までに7試合に出場していたが、すべて交代出場だった小林は、広島戦でもベンチスタートだった。クラブもなかなか勝利がつかめずに苦しんでいたが、1点を追う場面で小林が真価を発揮した。
後半開始からエリソンに代わってピッチに立った小林が、チームに息を吹き返させた。出場直後からシュートを放っていた小林は、後半20分のFKでゴールをゲット。ゴール前での混戦で、冷静に同点ゴールを蹴り込んだのだ。
このゴールは、小林にとってのメモリアルゴールとなった。J1での通算得点を140という大台に乗せた。これはキング・カズこと三浦知良が持つJ1通算139得点を超える記録となった。
また、交代出場から決めたゴール数としては、元サッカー日本代表の播戸竜二氏に並ぶ60得点。どんな形でもチームに貢献できる選手であることを示す数値だった。
この偉業達成を、何とカズと播戸氏が2人そろって祝福した。ちょうどカズがプレーするポルトガルを訪問していた播戸氏が、自身のSNSで動画メッセージを送ったのだ。
2人はポルトガルの青空を背景に、後輩の活躍を喜んだ。並ばれた形の播戸氏は「もう取らないでください」とジョークを飛ばしたが、カズは「進化していくものだから」と大人の余裕を見せていた。