■Jリーグ昇格を争う「先輩格チーム」に勝利も…

 対戦相手の東京ユナイテッドは、慶應義塾大学ソッカー部OBによる「慶應BRB」と東京大学ア式蹴球部OBによる「東大LB」を合同して作られたクラブで、2017年に「東京ユナイテッドFC」となった。

 2017年に関東リーグ1部に昇格すると、2021年の9位を除いて、すべて2位か3位に入っており、関東リーグの強豪の一つだ。昨年も準優勝しており、南葛とは2度対戦して、2度とも勝利している。

 昨年、関東リーグ1部に昇格したばかりの南葛にとって、東京都心の文京区をベースとする東京ユナイテッドは格上の先輩格のチームであり、また、東京23区からのJリーグ昇格を争うライバル関係ということになる。

 南葛は、第1節ではジョイフル本田つくばFCに0対1のスコアで敗れ、さらにミッドウィーク(4月10日)に行われた「東京都サッカートーナメント社会人系の部代表決定戦」(天皇杯全日本選手権の東京都予選の準々決勝に当たる試合)でも、横河武蔵野FCに0対2と完敗していた。

 横河武蔵野は東京郊外の武蔵野市に本社を置くメーカー、横河電機を母体とした地域クラブ。

 実業団チームとしての横河電機は、創部が1939年という伝統あるチームだ。この数年はJリーグ入りを模索してみたり、東京ユナイテッドと共同運営を行ったりと紆余曲折があったが、今年からチーム名も「横河武蔵野FC」に戻してJリーグ入りは断念。アマチュア・クラブとして戦うこととなった。

 その横河武蔵野との対戦では、南葛は球際の強さなどで圧倒された。

 全国リーグであり、J1リーグから数えて4部相当のJFLも、2022年頃からかなりレベルアップしており、そうした「リーグのカテゴリーの差」を見せつけられたような結果となった(もっとも、社会人系代表決定戦のもう1試合では、JFLで苦戦を続けているクリアソン新宿が、関東リーグ1部のエリース東京FCに敗れたのだが……)。

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