■「少ないチャンスを決め切れる能力が必要」

 いずれにせよ、3月の2連戦でFW陣に得点が生まれなかったのは事実。そこは大きな反省点に他ならない。相手が徹底的に日本を研究してくるアジアの戦いになれば、さらにマークが厳しくなる。数少ない決定機を決め切らなければ、3位以内という高いハードルをクリアするのは難しいのだ。

「アジアカップの相手はおそらく後ろに引いてきて守るので、少ないチャンスを決め切れる能力が必要。今回はそこが少し足りなかった。それを全員が自チームで上げていければと思います」

 キャプテンマークを巻いた藤田譲瑠チマも語気を強めていたが、特に細谷にはそこに注力してほしい。藤尾は目下、好調だが、さらに得点力の部分を突き詰める必要があるだろうし、他のFW陣も同様だ。

 国内組中心の攻撃陣でも複数得点源がいる状態を作り出せれば、日本の8大会連続五輪出場は必ず叶うはず。サバイバルを勝ち抜いてメンバー入りした選手には、点を取るという最重要課題を確実に遂行すること。改めてそれを強く求めたい。

(取材・文/元川悦子)

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