3月2日に行われたJ2リーグ第2節、V・ファーレン長崎対ベガルタ仙台の一戦での“見たことのないシーン”が、大きな話題と注目を集めている。
トランコスモススタジアム長崎で行われた一戦。開幕戦を藤枝MYFCと0-0に引き分けた長崎と、大分トリニータと1-1だった仙台、ともに今季初勝利を目指した中でキックオフされると、その前半22分だった。
仙台が相手陣内左サイドでスローインを得ると、背番号39の石尾陸登がボールを手にする。仙台大から新加入し、ロングスローも武器とする22歳のサイドバックは、タオルでボールを拭きながらロングスローの構えに入った。だが、そこにはピッチまでの距離日本最短という「5m体感シート」のパイプ椅子に座る観客が……。すると石尾は、申し訳そうに何度もペコペコとお辞儀をしながら、助走のコースを開けてもらうために移動してもらったのだ。
そしてここから予想外の“オチ”があった。ボールを拭き、観客に移動までしてもらいながら、石尾はロングスローをゴール前に放り込むのではなく、一番近くにいた味方への“ショートスロー”を選択。まさかのフェイントに、見ていた誰もが“ズッコケる”ことなった。