■「少し救われた。ありがとう。」
その3人は、試合後、サポーター席を訪れる。そして、拡声器を持つと、サポーターとともにチャントを歌ったりしたのだが、試合観戦の感想も述べている。その一部を文字起こしすると、以下のようになる。
「今日は久しぶりにとどろきで試合を観れてとても楽しかったです。あと一歩だったのでとても悔しいですが、最後まであきらめない選手、そしてフロサポの皆さんから勇気をもらったので、明日からまた頑張ろうと思います」
川崎はこの試合で勝てなかった。しかし、3点ビハインドとなろうとも、そして、残り試合が少なくなろうとも、勝利を目指して懸命に戦った。そして川崎サポーターも、声をさらに大きくして戦う選手をサポート。敗れたあとも、他のチームであればブーイングが出かねないところ、川崎サポーターは拍手で称えた。
そんな川崎サポーターと選手に『SHISHAMO』は元気をもらい、それを表した川崎サポーターも元気をもらった。SNS上では、「SHISHAMOちゃんたち現地なのね!先制点簡単にとられてて…いいことばかりじゃないけれど…ヒーローたちの逆転劇に期待!!」「悔しいけど、SHISHAMOちゃんの言葉に少し救われた。ありがとう。」「SHISHAMOちゃんたちが励ましてくれるなら元気出すしかないですね!」といった声が上がり、好循環が見られたのだった。
川崎は次戦、再びホームでの試合に挑む。迎えるのは、京都サンガF.C.だ。ホーム初勝利を掴めるか。いいことばかりじゃないからこそ、チームは強くなる。