■中東勢以外のチームに与える「1月開催」の影響
中東勢以外のチームに対して、大きな影響を与えたのは大会が1月開催だったことではないだろうか。
中東では夏場の試合は不可能だから、どうしても冬場の開催とならざるをえない。
1996年のUAE大会は12月開催だったが、2011年のカタール大会、2019年のUAE大会、そして今年のカタール大会は、いずれも1月から2月にかけての開催だった。
「春秋制」を採用している東アジア諸国にとっては1月、2月は「オフ明け」の時期。国内組の選手にとってはコンディションが上がり切っていない状況となる。逆に、この時期にコンディションを上げてしまうと、オフの休みを犠牲にしなければならないので、翌シーズン以降のコンディションに悪影響を与える可能性もある。
一方、ヨーロッパのクラブに所属している選手たちにとっては、1月、2月はシーズン真っ只中となる。疲労は溜まっているだろうが、コンディション的には戦う準備ができているはずだ。
だが、各国のリーグ戦が佳境に差し掛かり、また、チャンピオンズリーグのノックアウトステージも迫る時期に、クラブを離れて代表のために戦うのは心理的な切り替えが難しいだろう。