昨季のJ1王者のヴィッセル神戸が2月6日、日本代表としてアジアカップに参戦していたGKの前川黛也のチーム合流を動画で報告。その“愛されっぷり”が話題となっている。
広島市出身で現在29歳は、広島皆実高校から関西大を経て2017年に神戸に入団。長く控えの立場が続いた中で着実に実力を伸ばすと、昨季リーグ戦全34試合に出場してクラブのリーグ初優勝に貢献した。そして2023年11月に日本代表デビューを飾り、アジアカップでもメンバー入り。出番はなかったが、精神面でGK鈴木彩艶を支えるなど、チームのために尽力した。
その前川がカタールから帰国し、所属する神戸の練習に今年初めて参加した。その冒頭、チーム全員での円陣の中で代表帰りの前川には当然、“ひと言”あいさつの時間が設けられるかと思いきや、吉田孝行監督は前川の存在に触れることなく練習開始の合図を送った。慌てて周囲の選手、スタッフが「タカさん!タカさん!」と引き留めると、吉田監督は「ごめん!」と謝罪して大爆笑。前川は「そういうノリかと思った」と苦笑いを浮かべた。
その後、改めてあいさつの時間が設けられた前川は、「前川黛也です。試合は出なかったですけど、頑張ってきました。よろしくお願いします」と頭を下げた。すると今度は、周囲のチームメイトたちが興味がなかったかのように足早に円陣から離れ、前川は「はやい!はやい!はや〜い!」とツッコミ。和やかな雰囲気で練習がスタートした。