【鹿島アントラーズの2024年を展望する(2)】CBとFWの新戦力加入が期待されるも、タイトル獲得に求められる特定の選手に頼らない競争力と一体感の画像
今季の鹿島アントラーズにはさらなる競争力と一体感が求められる 撮影:中地拓也

 鹿島アントラーズがシーズンを戦う上で、センターバックが一枚不足していることは間違いないだろう。三竿健斗のような中盤とセンターバックをポリバレントにこなすタレントがいれば良いが、現在のメンバー的にそうした起用は描きにくいからだ。このままの陣容だと、常に綱渡りをするようなもので、スタメンの選手たちも必要以上に安全思考のプレーにならざるをえない。

 当然ながら強化部はヨシプ・チャルシッチに代わる選手の獲得に動いているはず。小泉文明社長は新体制発表で、新外国人との交渉を進めていることを明かしており、新たなセンターバックの獲得を目指していることは間違いなさそうだが、果たして開幕までに加わるかどうか。

 ただ、いずれにしてもシーズン開幕までの残り時間を考えると、まず昨年通り植田直通関川郁万のコンビがベースになることは間違いなさそうだ。

 その一方でFWは現在のメンバーでも頭数に大きな問題はないものの、ポポヴィッチ監督のサッカーにフィニッシュの迫力を加える意味で、最低でも二桁を期待できる強力なストライカーは加えたいところ。ここに関してはアレクサンダル・チャヴリッチの加入が合意にいたったと伝えられている。

 おそらくはポポヴィッチ監督の要望が通った形だろう。「チャキ」の愛称で知られる元U-21セルビア代表FWは柔軟なテクニックとスピードを兼ね備える。スロバキア1部リーグで2位の得点数をマーク。ウイングもこなすが、鹿島に来るとなれば1トップが定位置になることが考えられる。

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