バーミンガム・シティに所属する元サッカーＵ－２４日本代表ＭＦ三好康児が、大仕事を成し遂げた。チームをＦＡカップ４回戦に導く決勝点に、ファンの興奮が冷めやらない。
三好は現在、イングランドでプレーする。今シーズンから、２部相当ながらプレミアリーグ昇格をめぐって激しい勝負が繰り広げられるチャンピオンシップへと身を置いているのだ。
Ｕ－１２から川崎フロンターレのアカデミーで育った三好は、２０１５年にトップチームへと昇格。それだけでもすごいことだが、選手層の厚いチームでは主力を張るには至らず、２シーズン連続で他チームでのプレーを選択した。
Ｊ１で自身の力を見せつけると、期限付きながらベルギー１部リーグのロイヤル・アントワープへの移籍を果たした。ここでも着実に実力を証明すると、ついに昨夏、イングランド上陸を果たしたのだ。
ハイレベルなチャンピオンシップでバーミンガムは苦しみ、三好も一時は手にしていた先発の機会を減らしていった。だが年が明けて、イングランド代表ＦＷとして活躍したウェイン・ルーニー監督が解任されると、三好の立場も好転。現地時間１月１３日の第２７節では先発に返り咲いていた。
さらなる存在感を示したのが、現地時間１６日のハル・シティとのＦＡカップ３回戦再戦だ。三好はベンチスタートとなったが、１点を追う後半１７分にピッチに入ると、強い輝きを放った。
出場から７分後の同点弾は、三好が起点となった。スローインを呼び込んで、遠目から思い切ってシュート。ＧＫに弾かれたが、こぼれ球をチームメイトが決めたのだ。
最大の見せ場はアディショナルタイムにやってきた。ゴールラインぎりぎりからの折り返しに、走り込んだのが三好だった。クロスはズレたが、三好は何とか足を合わせる。ミートはしなかったが、うまくボールが足元に戻り、決勝弾を押し込むことに成功したのだ。
この劇的な展開に、三好もボールを蹴飛ばし大興奮。次々と三好の周囲に仲間とファンが集まり、大音量の声援でドラマチックなゴールを祝った。
