2023年はマチェイ・スコルジャ体制で、国内外で60試合を戦い抜いた浦和レッズ。三度目のアジア制覇という金字塔を打ち立てたが、後半戦に浮上しきれず。ルヴァン杯を惜しくもファイナルで逃し、リーグ戦は4位でフィニッシュした。そしてアジア王者として臨んだ2023―24シーズンのACLはグループステージ敗退に終わってしまった。
その結果、今年は国際舞台がなく、さらに本年度における天皇杯の参加資格が剥奪されたことにより、38試合に増えたリーグ戦と完全トーナメント制に変更されたルヴァン杯だけが公式戦のステージとなる。最少で39試合、ルヴァン杯を勝ち上がっても60試合に満たない。フルシーズン、過密日程になることがほぼない日程で、2006年以来となる二度目のリーグ優勝が大目標になることは間違いない。
スコルジャ前監督の退任を受けて、指揮官の座は、スウェーデンリーグの優勝監督にしてノルウェー代表を率いた経験を持つペア=マティアス・へグモ監督に引き継がれた。攻守にコレクティブであることは共通するが、より前にアグレッシブなサッカーを標榜するへグモ監督のもと、浦和がどう進化していくのか注目されるところだ。新体制に向けた補強戦略も着々と進められてきたが、ACLに出場権がない浦和はA契約選手の登録数も27から25に減るため、インだけでなくアウトの整理もシビアにならざるを得なかった。
すでに確定しているだけでも、後半戦のエースに君臨したホセ・カンテが現役引退、クラブW杯のレオン戦で劇的なゴールを決めたアレックス・シャルクが契約満了、ベルギーから復帰していた宮本優太が京都サンガF.C.、左利きDFの知念哲矢がJ2のベガルタ仙台、馬渡和彰がJ3の松本山雅に移籍した。
一方でインは新指揮官の教え子でもある、現役スウェーデン代表のMFサミュエル・グスタフソンなど精鋭揃いで、戦力の密度はグッと上がりそうだ。