■「このチームの“絶対的なゴール”」

 そして、Jリーグでプレーする楽しみを持つのと同時に、チームが求められることも理解している。“Jリーグ初年度”のイメージを尋ねると、以下のように答える。

「鬼木さんを始め、タイトルを取るということがこのチームの“絶対的なゴール”だと思うので、そこを絶対に成し遂げられるように、毎試合毎試合しっかり勝てるようにやっていく」

 また、「このキャンプを含めてチームにしっかり合流して、やりたいサッカーや自分のやるべきことを明確にして、そこでチームとしてしっかりプレーできれば結果はついてくると思うので、まずはそこにフォーカスしています」と、シーズン前の期間についてのイメージも明かす。

 期待が大きいのはプレーだけでなく、その甘いマスクも同様だ。22年シーズンまで所属していた谷口彰悟を彷彿とさせるとサポーターの間から声が聞こえるが、「ありがたい」とはにかむと、「一度、谷口さんが帰ってきたらお話させていただければなと思います。本当にチームのお役に立てるのであれば、何でもできればなと思ってるので、嬉しいかぎりです」とも話す。

 ピッチの中でも外でも注目を集める可能性を秘めるファンウェルメスケルケン際。まずは沖縄キャンプからチームに溶け込む。

(取材・文/中地拓也)

 

■ファンウェルメスケルケン際(ふぁん・うぇるめすけるけん・さい)

1994年6月28日生まれ。178cm、73kg。
出身地はオランダ(マーストリヒト)だが、ヴァンフォーレ甲府の下部組織で育ち、FCドルトレヒト(オランダ)でプロ入り。その後、 SCカンブール、 PECズウォレ、 SCカンブール、NECナイメヘンと所属し、今季から川崎でプレーする。これが初めてのJリーグ所属で、“逆輸入”とも紹介されることが多い。

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