【”アジア王者”浦和レッズを襲ったJリーグの日程問題は”対岸の火事”ではない(1)】アジア王者になった4日後にその試合は来た……プレミアリーグと同レベルの過密さの画像
5月10日に行われたサガン鳥栖戦後に、暗い表情で場内を1周する浦和レッズの選手。この4日前にACL決勝を戦っていた 撮影:中地拓也

 浦和レッズはサウジアラビアで行われているクラブワールドカップ(FCWC)の準々決勝で、北中米カリブ海王者のクラブ・レオンに1−0で勝利。準決勝で欧州王者マンチェスター・シティと対戦するが、勝てばファイナル、敗れても3位決定戦があるため、年間60試合となることが決まった。

 リーグ戦の34試合、準優勝に終わったルヴァン杯が11試合、天皇杯が3試合。昨シーズンから年を跨いでのACLファイナルが2試合、2023―24シーズンのACLプレーオフ1試合、さらにグループステージ6試合。そこにFCWCの3試合を加えると60試合となる。ポーランドで多くのタイトルを獲得してきたマチェイ・スコルジャ監督も、こんなに多くの試合を1シーズンでこなしたことはないと語っていた。

 欧州でも最も試合が多い、イングランドのプレミアリーグを基準にすると、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)に出ているクラブで、最多だと60試合前後に達する訳だが、そもそもの運営資金であったり、もしもの場合はU―21から登録できるなど、下支えがある。もちろん現地では試合数が多すぎることが、しばしば問題にあがっている。

 これがドイツのブンデスリーガになると、18クラブ構成のリーグ戦が34試合、ドイツカップ(DFBポカール)が最大6試合であり、CLに出ているクラブがファイナルまで勝ち進んだとしても53試合。これに前回のリーグ王者とカップ王者で戦われるスーパー杯を合わせて54試合となる。

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