■鉄道駅の変化

 最近は、都市部の鉄道駅ではホームドアというものが普及してきています。電車が到着すると、まずホーム側のドアが開き、それから電車のドアが開いて、乗客が乗降します。そして、2つのドアが閉まってから電車は発車するのです。

 もちろん、ホームから線路に転落する事故を防ぐためのものです。

 満員のホームでは人が押し合いしています。そこに、時速数十キロを出した電車が入線してくるのです。もし、その瞬間にホームから人が転落したら、即死です。

 考えてみたら、駅のホームというのは、網状のエレベーターなどよりもずっと危険な場所なのです。ホーム側に柵を設けて転落を防止するなんて、当然のことのはず。どうして、最近まで柵がなかったのかの方が不思議ですし、よくそれで事故があまり起こらなかったものです。

 ただ、ホームドア(柵)を設置するためにはコストがかかりますし、何よりも難しいのは電車のドアの位置がすべて同じではないところです。

 3つドアの車両と4つドアの車両が混在している路線はたくさんあるはずです。長距離列車では2つドアの場合もあります。そういう路線の駅では、ホームドアが対応できません。

(2)へ続く
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