後藤健生の「蹴球放浪記」第187回「車体が見えないホーム柵にビックリ」の巻(1)ニュージーランドで出会った怖いエレベーターの画像
2018年ロシアW杯の際、メディアセンターでもらった地下鉄用のICカード 提供/後藤健生

 サッカーは世界共通だが、少しずつ違うものが世の中にはある。蹴球放浪家・後藤健生は、海外でのサッカー取材でそうしたものに多く出くわす。それは、互いの文化を学ぶことにもつながるのだ。

■怖いエレベーター

 この夏、女子ワールドカップを観戦に行った時にオークランドで泊まったホテルのエレベーターにこんなことが書いてありました。

「このエレベーターは45年前に設置したもので故障の恐れがあるので、お静かにお乗りください」

 おや、怖い!

 たしかに、よく見ると古そうですが、一応、自動運転で近代的なスチール製(?)の箱になっていました。

 ところで、エレベーターのことを調べてみると、その人が乗る箱状の装置は「カゴ(籠)」と呼ばれているそうです。

 籠というのは、竹や木や金属などで編んだ網目状の容器のことですよね。今でも、キッチン周りではよく使われます。エレベーターの箱のことを、どうして「カゴ」と呼ぶのでしょうか?

 それは、まさに昔の(45年より、さらにずっと古い)エレベーターは文字通り「籠」だったからです。

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