CKのカウンターで失点したところから”リバウンド・メンタリティ”で東京ヴェルディのディフェンスを破り、1−1に追いついたジュビロ磐田だったが、そこから勝ち切ることはできなかった。キャプテンの山田大記は現在のチームの課題について「本当にちょっとの駆け引きと精度ですよね。それを各々が、緊張感あるゲームの中で余裕を持って、駆け引きできるか。クオリティを示せるかが実際に勝敗を分ける要因になる」と冷静に語った。
こういう大一番は世間で、よく”内容より結果”と言われる。そのことを山田も「どんな内容であっても結果が欲しいというのは僕たち選手も一緒」と否定しない。しかし、実際には90分の戦いの中で戦術、技術、フィジカル、メンタルなど、いろんな要素が積み上がって勝敗につながる。そういう意味で、ヴェルディ戦は決して悪い内容ではなかったが、4位のヴェルディも経験豊富な城福浩監督のもと、スコアレスドローだった5月の対戦時より成長しており、
「ピッチに立つ僕たちが結果だけを意識して試合に勝てるのかと言えば、全くそうじゃなくて。むしろ意識してコントロールできるものをどれだけ自分たちが、勝利に近づけるために積み上げていけるかを意識していって。その内容がシーズンで少しずつ上がってきているのは感じているので。そこにどう結果を付けて行くかというのをやっていきたい」
そう語る山田は”残り2試合”という区切りかたをせずに、昇格プレーオフの準決勝と決勝を含めて、最大4試合を想定している。