決勝ゴールが決まったのは後半44分だった。橘田健人が豪快な右足ミドルを叩き込み、川崎フロンターレはACLのグループステージ第2戦で、蔚山現代に1-0で勝利した。
昨年も同じグループで対戦した蔚山との成績は、1分1敗。その前に戦った際にはスコアレスドローのままPK戦に突入し、その末に敗退している。最後に勝ったのは2014年まで遡らねばならず、川崎にとって今回のACLの最大の関門だった。
しかし今回は、序盤から試合を支配。それでもゴールを奪えない嫌な展開が、試合終盤まで続いた。そして迎えた後半44分に、キャプテンが鮮やかなシュートで均衡を崩したのだ。
難しい相手との一戦で得た勝利を確信させるゴールに、選手は喜びを爆発させた。ベンチに向かって走る橘田を多くの選手がもみくちゃにし、一つの塊と化したのである。一番下にいた橘田は最初こそガッツポーズを見せたものの、その後、それも確認できないほどに、多くの選手に埋もれてしまったのだった。