「中2日の連戦」が吉!「日本はよかったが、それ以上にドイツが悪かった」「5バックはテストの意義はあるが、采配としては失敗」【サッカー日本代表「ドイツ、トルコ戦」実りある欧州遠征の徹底激論】(1)の画像
伊東純也と古橋亨梧 9月シリーズは日本代表にとって実りあるものとなった 撮影:中地拓也

 サッカー日本代表が、9月の活動を終えた。ヨーロッパへと乗り込み、ドイツ、トルコという強国にともに4得点で快勝。この初秋の実りはどれほどの価値があり、この先の蓄えになっていくのか。ベテランのサッカージャーナリスト、大住良之と後藤健生が徹底的に語り合った。

■なぜ土曜日開催だったのか

――全体を通じて、今回の遠征をどのように評価されますか。

大住 本当に実りのある9月だったと思うよ。

後藤 ヨーロッパの代表チームとの試合という非常に貴重な機会を、最大限に有効に使えたもんね。

大住 しかもドイツ代表とトルコ代表を相手に4点ずつ取って自信を深めたし、本当に実りの多い9月シリーズだったという感想です。実は今回の遠征で2試合するにあたって、日本サッカー協会は、ドイツサッカー連盟(DFB)に「試合を金曜日にしてほしい」と何度も要望していたんだよね。2試合目はFIFAのカレンダーで9月12日までとは決まっていたから、土曜日に試合を組むと中2日での連戦になっちゃうでしょ。アジアの大会や親善試合は木曜日に行われることが多いんだけどね。

後藤 ドイツもフランス戦を控えていたから、金曜開催の方が良さそうなものだったのにね。

大住 でも、DFBが「絶対に土曜日で」と譲らなかったらしいんだよ。結果として中2日の連戦になったことで、少しずつメンバーを入れ替えていたこれまでとは違い、伊藤洋輝以外の先発を思い切って入れ替えることができた。だから、2試合トータルで考えると、結果としては連戦になって良かったと思うよ。トルコ戦だって、ふだん全然一緒にやっていない選手たち同士だったから、最初はぎくしゃくして全然うまくいかなかったけど、20分くらい経ったらどんどん良くなって、全員が積極的に良いところに出すようになっていた。

後藤 2試合を目いっぱい有効に使ったよね。

  1. 1
  2. 2
  3. 3