■文化の相性の良さ
その後、1993年には日本で初のプロサッカーリーグ「Jリーグ」が発足した。初代チェアマン川淵三郎は、日本代表選手だった頃、遠征で西ドイツのシュポルトシューレを訪れ、そこで見た緑の芝生を備えた施設とそこで少年から大人までがスポーツに打ち込んでいた光景が忘れられず、Jリーグの発足によって日本にもそうしたスポーツ文化を定着させたかったのだといったことを語っている。
Jリーグの発足によって、日本サッカーの実力は急激に上がっていった。そして、現在では多くの日本人選手がヨーロッパ各国のトップリーグで活躍するようになっている。
そんな中で、最も多くの日本人選手が活躍しているのが、ドイツのブンデスリーガなのだ。ドイツではボルシア・ドルトムントの香川真司やアイントラハト・フランクフルトの長谷部誠、VfBシュトゥットガルトの遠藤航などチームの中心として活躍した日本人選手も数多くいる。
イングランドのプレミアリーグやスペインのラ・リーガにも挑戦した選手も数多くいるが、つい最近まで成功した日本人選手はいなかった。それに対して、多くの日本人選手がブンデスリーガで成功できたのも、やはりドイツのサッカー文化との相性の良さが原因なのだろう。