劇的過ぎる勝利だった。10年ぶりに開幕戦を落とし、開幕連敗となれば23年ぶりの出来事だったが、敵地で逆転勝利を収めたのだ。
しかし試合は入りから難しくなってしまった。開始5分で、古巣対決となった知念慶が鈴木優磨のクロスに合わせて強烈な恩返し弾を見舞ったのだ。
ジェジエウを出場停止で、車屋紳太郎と登里享平を負傷で欠き、さらに高井幸大は代表活動で離脱。CBは開幕戦から入れ替えとなり、佐々木旭はベンチ入りしたものの、コンディション不良で練習に参加できない日があって最終ラインの台所事情は苦しかった。先制ゴールも、知念への寄せが甘くなったことが原因で、急造感は否めなかった。
そしてその後、川崎はボールを保持することはできたもののゴールネットを揺らすことができず、時間は推移。そして後半38分に、DF山村和也がDOGSOで一発退場してしまう。昨季最終節から3試合連続となる退場者を出してしまい、数的不利に陥ったのだ。
絶体絶命に思われたが、後半44分、FW山田新の同点弾で追いつく。左CKから家長昭博がシュートを放ち、それを大卒FWが押し込んだのだ。