■影響が大きいJFLへの降格

 最も大きな違いはJ3リーグとジャパン・フットボールリーグ(JFL)との入れ替えが始まることだ。

 JFLチームにとっては、J3昇格のためにはライセンスの交付を受けた上で「2位以内」という成績面での条件をクリアする必要がある。そして、JFLには本田技研(Honda FC)のようにJ3リーグ上位からJ2リーグ下位程度の戦力を持ちながらJリーグ加盟を目標としていない強豪クラブが存在するので、Jリーグ入りを狙うクラブにとっては狭き門。熾烈な戦いが続くことだろう。

 一方、J3クラブにとっては、JFLに降格すると「Jリーグ」という大きな看板を失うことになり、観客動員やスポンサーの獲得が難しくなるので、クラブ経営にとって非常に影響が大きい。残留争いに巻き込まれたクラブにとっては死活的な問題となる。

 これまでは、降格がなかったので自由なサッカーができていたJ3リーグだが、これからは勝点の確保を巡る争いが激化し、サッカーの内容も大きく変わっていくことになるだろう。

 いずれにせよ、30年前に10クラブ(「オリジナル・テン」)で始まったJリーグのクラブ数が60に達したのである。Jリーグ発足当時を知る者にとっては感慨深いものがある。

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