
川崎フロンターレの練習でよく見られるトレーニングがある。それは、4つのマーカーを利用した「止める蹴る」の練習だ。
他の選手から出されたパスを仕切りの外でダイレクトで返し、その戻しを仕切りの中でトラップ。止まったボールを、90度別の方向にいる選手に出すというものだ。
全体練習の中で行われるのはもちろん、それが終わった後、ベテランや若手を問わず、この練習を居残りで行う選手がいるのは常のこと。川崎のパスサッカーの根源ともいえるこの練習で、常に正確な技術を魅せるのが脇坂泰斗だ。
1月25日に川崎フロンターレが公式ツイッターに投稿した映像は、背番号14がこの練習に取り組んでいるものを定点撮影したもの。この投稿に、「後輩選手たちにとって最高のお手本です。選手たちが小気味良くボールを蹴るこの音、おそらくお好きな方多いのではないでしょうか」とテキストがあるように、そのリズミカルな音と動きは脇坂の技術の高さを示している。
これほど簡単にやってのけると“プロであれば基本なのでは”と思う人もいるかもしれないが、それはさにあらず。今季の始動日にこの練習に取り組んだ新加入選手は、文字通り悪戦苦闘。4つのマーカーを守れないばかりか、ボールがあらぬ所に転がる様子も多々見られたのだ。