■重要なU-18“卒業”後
30年前にJリーグが発足して以来、Jリーグ・クラブの育成組織から数多くの選手が育ってきた。
その育成システムが基本的にはうまく機能していることは、若い選手が次々とヨーロッパのクラブに移籍して活躍していることからも明らかだ。そして、それが日本代表の強化につながり、今では日本はワールドカップのラウンド16の常連国となっている。
Jリーグの育成システムの最大の課題は、U-18を卒業した後にどのように出場機会を確保するかという問題だ。サッカー強国の多くでは、U-18の後にU-21レベルのチームがあり、リザーブリーグを通じて選手を育てていく。
本当の一流選手はU-18を“卒業”したら(いや、“卒業”前から)トップチームで活躍するのだろうが、すぐにトップでプレーできない選手をどのように育てていくのかが問題なのだ。
そして、日本ではU-18“卒業”後の育成を大学サッカーが担っている。その結果、Jリーグでは大学経験のある選手が数多くプレーすることになり、そして、何人もの選手が日本代表に招集されているのだ。