【チャンピオンズリーグ分析】「ボールを持ち続けるリバプール」と「エラーを起こさない」レアルの攻防【CL決勝リバプール対レアル・マドリード】(1)の画像
レアル・マドリードが14回めのチャンピオンズリーグ優勝を達成 写真:Maurizio Borsari/アフロ

UEFAチャンピオンズリーグ 決勝 リバプールvsレアル・マドリード 2022年5月28日(日本時間28:00キックオフ予定 ※トラブルにより約35分遅延)】

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 神がかり的な逆転劇で決勝まで勝ち上がってきたレアルと、地力の差を見せつけて勝ち上がってきたリバプール。

 一発勝負の決勝戦で、レアルのカルロ・アンチェロッティ監督はこれまでの路線を継続。フェデリコ・バルベルデを右ウイング起用し、守備を重視して試合をスタートさせた。

 プレスではなく4-4-1-1でブロックを形成するレアルに対し、リバプールは本来であれば右サイドバックのトレント・アレクサンダー=アーノルド(TAA)が高い位置でボールを持つことで、ブロック内での数的優位を実現させるところだが、それでは攻守が入れ替わった時にレアルの左ウイングであるヴィニシウス・ジュニオールが危険すぎる存在になってしまう。

 そのため、この日のTAAはヴィニシウス番を務めながら控え目な位置取りに。試合は、守備のレアルと攻撃のリバプール、という関係性が続いたが、攻撃し続けるリバプール、という表面的な印象ほどにはレアルの守備計画を破綻させることはできず。ブロックの外でボールを持ち続けるリバプールと、要所を閉ざしたブロックを維持してエラーを起こさないレアル、という一発勝負の決勝戦らしい展開に陥った。

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