■あまりに大きな退場の影響

 すると、鎌田やフィリップ・コスティッチらフランクフルトの選手たちはDOGSOによるレッドカードを猛アピール。その主張は正しかった。直後にVARが介入し、クレスウェルは一発退場に。追いかけるウエスト・ハムが数的不利に陥った。

 この退場はあまりにも大きかった。

 10人になったウエスト・ハムは、守備では4-4―1となり、4-4が引いてコンパクトなブロックを作るやり方にせざるを得なくなった。フランクフルトが低い位置でボールを持った時に効果的なプレッシャーをかけることができなくなったウエスト・ハムは、1stレグで中盤を制圧する圧倒的な存在感を放っていたデクラン・ライスも脅威になれず。試合はフランクフルトがじっくりとチャンスを狙う展開にシフトした。

 デイビッド・モイーズ監督がチームのストロングポイントに挙げるセットプレーも、機会自体がなかなか増えず。数少ない機会には1stレグ同様にフランクフルトの守備が上回った。

 そんな状況で、急遽センターバックの中央を務めることになったトゥタはフランクフルトのそのポジションの選手らしいプレーを披露。左右にボールを散らしてリズムを作ると、26分にはトゥタが右に展開したところから攻撃のスイッチが入り、アンズガー・クナウフのグラウンダーのクロスをラファエル・サントス・ボレがゴール。フランクフルトがトータルスコアで2点差とした。

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